夏の甲子園で大阪の出場高校枠はなぜ増えない?今後増える可能性は?

今回は、夏の甲子園で大阪の出場高校枠はなぜ増えないのか…といった内容をはじめとして、今後、出場枠が増える可能性についても触れていきたいと思う。

今年の春のセンバツ決勝では、大阪桐蔭対履正社という史上初の大阪対決となり、大阪の高校野球のレベルの高さが窺えた。

しかし、夏の甲子園では大阪から出場できるのは1校のみ。

春のセンバツで観られた夢の大阪桐蔭対履正社という対決は、夏の舞台では決してかなわないのである。

今回は、夏の甲子園で大阪の出場高校枠を増やし、あの夢の対決をもう一度甲子園で観る事はできるのか・・・、という可能性を探っていきたいと思う。

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夏の甲子園で大阪の出場高校枠はなぜ増えない?

ご存知の通り、大阪には大阪桐蔭や履正社以外にも、全国レベルに達している高校は多い。

しかしながら、大阪で出場できるのはたったの一校のみである。

しかも、大阪大会にはシード制が無い為、抽選結果によっては大阪桐蔭対履正社が、地方予選1回戦で行われてしまうという可能性も十分に有り得るのだ。

北海道や東京は各2校ずつ出場できるのに、なぜ強豪も多いはずの大阪は増えないのか。

まず、2校ずつ出場できる北海道と東京の内訳を見てみよう。

 

東京の参加校は東東京と西東京に分かれており、東東京の出場校は142校、西東京は131校で、合計273校という大所帯である。

北海道の参加校は北北海道と南北海道に分かれており、北北海道は97校、南北海道は115校と、こちらも合計212校とかなり多い。

やはりこの大所帯では、分けざるを得ないのは理解できる。273校もいれば、地方予選の試合数も膨大になるし、その間の運営の問題、また、試合数が増えることにより、予選の段階で選手の疲弊が他県よりも増えてしまうという懸念もある。

 

さて、それでは大阪の参加校数はどれ程あるのだろうか。

なんと大阪の参加校数は、東京、北海道に次ぐ188校にも上る。

これを分けずに戦うとなれば、相当な試合数をこなさなければいけない。

プロ野球のようなリーグ戦とは違い、一度負ければ終わりのトーナメントともなれば、たとえ強豪といえど、一試合ごとに緊張感は増していき、甲子園を前に選手の肉体・精神の疲弊はピークに達してしまうだろう。

 

それでも増えない理由のひとつとして、「地方予選で行う試合数」に関係する。

参加高校が250を超える東京でトーナメントを行うと、優勝チームは実に9試合も戦うことになる。高校野球連盟はこの試合数によって甲子園でのパフォーマンスが下がることを危惧し、「9試合以上になる場合には甲子園出場高校を2校に増やす」という決断に至ったのだ。

これが、東京と北海道の出場枠を2校に分ける大きな理由である。

大阪の参加はおよそ188校なので、これではギリギリ7~8回戦になるため、2校の参加資格としては厳しいのである。

 

そしてもうひとつは「甲子園という価値の低下」にあると思われる。

やはり、甲子園といえば通常は1つの都道府県につき1校のみ。

だからこそ、地方予選から全力で戦い、甲子園に出場が決まった瞬間には喜びを分かち合い、嬉し涙を流す。

それほどまでに、「甲子園出場」には価値がある。

しかし、これを出場高校数が多いからといっておいそれと2校出場にしてしまえば、甲子園出場の価値は減ってしまうのではないか。

感情論と言ってしまえばそれまでだが、甲子園大会は長い伝統を重んじる風潮にある。

何かひとつ新しい試みをするにも、長い時間を掛け、熟考する。

そんな風潮の中、来年急に「大阪は甲子園に参加できる高校を2校にします」というのは、まず有り得ないことだろう。

野球のレベルでいえば、全国レベルの高校がゴロゴロいる大阪地区。

そんな高校が、1回戦で消えてしまう可能性があるのは、非常に残念でならない。

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今後増える可能性は?

それでは、今後大阪地区の甲子園参加高校が増える可能性はあるのだろうか。

私は、十分に有り得ると思う。

理由としては、来年迎える夏の全国高校野球選手権大会が、記念すべき第100回を迎えるという点。

この節目に、なにか大きく新しいことが起こる可能性は高い。

なかなか動き出さない高校野球連盟が動き出す理由として、これ以上のものはないだろう。

甲子園にも新しい風を吹かせるのに、レベルの高い大阪代表が2校に増えることは、高校野球ファンを更に増やせる要因になるだろう。

※追記※

今年の4月、来年行われる第100回記念大会では、出場校数が過去最大の56校になることが発表された。

埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の7府県から2校が甲子園に進めるようになり、これにより大阪は来年、2校が代表として甲子園の舞台に進めるようになった。

まとめ

いかがだっただろうか。

春のセンバツで行われた、大阪桐蔭対履正社の決勝は、高校野球ファンの間では大きく話題となった。

もともと、どちらも日本一に輝けるほどの実力を持っている高校同士である。その注目度の高さも当然だろう。

こんなにもレベルの高い高校同士が、地方予選でぶつかり、どちらかが甲子園では観られないというのは、どうにも歯がゆい。

是非来年、大阪出場枠が2校に増える、またはそれと同等な新しい試みが甲子園で行われることを切に願う。

来年行われる第100回記念大会では、2校の大阪代表が観られることになった。

これにより、夢の大阪対決が、夏の甲子園という舞台でも目にすることが現実味を帯びてきた。

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