今回は、菊池涼介の登場曲・応援歌や2017年俸といったテーマで、守備評価とグローブの型やメーカーに関してもお伝えしていきたいと思う。
今年、広島カープのリーグ優勝を間違いなく支えた選手の一人である、菊池涼介。
高校時代は武蔵工業第二で三塁手として過ごしたが、春夏共に甲子園出場は叶わなかった。
高校を卒業後は中京学院大学へと進学。5度のベストナインに輝き、リーグ屈指の遊撃手として活躍。投手も経験した。
2011年のドラフト会議にて、2巡目で広島東洋カープに指名を受け、めでたくプロ入りを果たした。そしてここから、菊池の躍進が始まった。
身長は171cmと小柄であるが、小回りの利く身体を活かし、守備において絶対的な信頼を得ている選手である。
その実力は、プロ入り前から「守備でメシが食える」と言われ、緒方からは「人が追いつけない打球にも追いついてしまうため、余計なエラーがついてしまう」と心配されるほどの実力である。
また、守備のスペシャリストであるのはもちろんだが、バッティングにおいても、見た目からは想像のつかない積極性や長打力を持っており、まさにユーティリティプレーヤーである。
侍ジャパンにも選出され、日本を代表する2塁手となった菊池。
今回は、広島カープ25年ぶりの優勝の立役者、そして日本代表でもある菊池涼介にスポットを当てていきたいと思う。
守備の評価
まず注目すべきはやはりその守備力。もはや芸術のようなボール捌きは、観る人を魅了するだろう。打球に追いつくスピード、そして素早く正確なスローイング。曲芸的なプレーが話題になりがちだが、そもそも並の選手なら追いつけず、ヒットを許すはずの打球を、菊池は見事に追いつき、捌いているのである。
彼の存在で、何本のヒットが幻になっただろうか。それを示すのがUZRという指標である。以前の記事でも紹介したが、このUZRとは「ある守備位置を守る選手が、同じポジションの他の選手の平均と比べてどれだけ失点を防いだか」という指標である。これまで数値化が難しかったため、人の主観でしか評価できなかった守備力を、具体的に示すことができる。
菊池のUZRは17.3。これはダントツの数値である。同じ2塁手で、UZRランキング2位だった西武の浅村が8.0ということからも、いかにズバ抜けた数字かが分かるだろう。
今年は141試合に出場し、守備率は.995。エラーはわずかに4つ。いかなる打球にも追いつき、飛びついていくその様は、まさしく野球界の忍者である。
菊池の年俸
先日行われた契約更改で発表された、菊池の2017年の年俸は昨年から6000万円アップの1億4500万円。
広島カープに所属する日本人選手の中では、最高額である。
それもそのはず、141試合出場で打率.315、181安打、13本塁打、56打点、守備としてもチームを支え、25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。
黒田が今年限りで引退したのも年俸アップの要因だろうが、リーグ優勝連覇、そして今度こそ日本一を掴みたい広島カープにとって無くてはならない選手である。
[ad#ad]菊池のこだわり、グラブの型等
守備の名手である菊池。その彼ならば、野球用具のこだわりももちろんあるだろう。自分なりに調べてみた。
まずはグラブ。以前はSSK社のグラブを使用していたが、2016年はミズノ社製のものを使用している。予想に反して、毎年グラブを新調しているようで、自分のフィーリングにあったものをチョイスしているようだ。
ポケットは2塁手としては一般的な浅めで、ややウェブと呼ばれる網目よりにポケットがある。型も特殊なものではなく、他の選手よりももやや親指側を外側に曲げ、グラブが大きく開くように工夫されているところぐらいだろうか。
手入れにオイルは使わないようで、これは少しでも重くなったりベタつくことで、フィールディングに影響が出ないようにするための配慮であるようだ。
次にスパイクシューズ。広島カラーの鮮やかな赤色が目を引くスパイクは、練習用と試合用とで使い分けている。これは、試合前の練習では脚に疲れを残さないためにとにかく軽いものを、試合用ではグリップ力を重視したものとで分けているようだ。
重量は300gとかなり軽く作られている。
こだわりは他にもある。ユニフォームの裾は高く捲り上げる”クラシックスタイル”。イチローも同様のスタイルにしているが、この理由としては「捲り上げた方が、脚が速く見えるから」らしい。プレー以外でも相手にプレッシャーを与えようとする考えだ。
そして、帽子にもこだわりがある。帽子のツバをほとんど曲げていないのだ。これは視野を少しでも広くすることで、プレーの幅がより広がるという工夫らしい。クラシックスタイルと、帽子の工夫はすぐにでも真似できるので、プレーヤーは是非真似てみてほしい。
菊池の登場曲
Mebius – #33
広島出身の姉妹デュオ、Mebiusの楽曲で、菊池の背番号33が曲名となっている。菊池のために書き下ろしたという曲で、歌詞もまさしく野球人を歌ったものとなっている。爽やかに前進できるような、個人的にも大好きな1曲。