今回は、巨人・高木京介が自由契約となった理由とはなにか、失格処分からの野球界復帰後の現在も紹介していこう。
10月28日、巨人は巽大介投手(20)、松崎啄也捕手(25)、育成の成瀬功亮(25)、田中大輝(25)、高木京介(28)と来期の契約を結ばないことを発表した。
なかでも自由契約について最も注目されたのが、高木京介である。
高木は2015年、巨人の福田聡志投手、笠原将生投手、松本竜也投手の3選手と共に、試合の勝敗を賭け、金銭をやり取りしていたことが発覚。
3選手は深い関わりがあり、常習性もあったことから野球界を永久追放という処分となったが、高木は自白という形で公表し、関連性が低かったこともあり1年間の失格処分という処分を受けていた。
2017年、処分から明けた高木は、巨人と育成契約を結び選手として復帰。野球選手としての再スタートを切ったばかりだったが、今シーズン限りで自由契約となってしまった。
巨人・高木京介が自由契約となった理由
なぜ、再スタートを切ったばかりの高木京介は自由契約となったのか。
育成とはいえ、二軍戦でも登板しており、通算17試合33.2イニングを投げて3勝1敗、防御率4.54、奪三振29という成績。
失格処分明けということもあり、まだ身体は本調子ではないながらも、この成績ならばもう1~2年は待てたようにも思える。
しかし、巨人は1年を経たずに自由契約としてしまった。果たしてこの理由とはなんなのか。
山口俊が起こした不祥事が原因?
横浜DeNAから、総額約10億円という大金で移籍してきた山口俊投手。しかし7月11日、泥酔により警備員を負傷させ、全治2週間の怪我を負わせたとして、書類送検された。
事態を重くみた巨人サイドは、今季いっぱいの出場停止、減俸、罰金といった重い処分を科した。罰金の総額は1億円を超えたといわれている。
ただでさえ不正な金銭取引の影響でイメージダウンしていた巨人。今回の山口俊の行いもメディアに大きく取り上げられてしまい、「また巨人か・・・」というイメージを植え付けてしまったことだろう。
これ以上イメージダウンになる要因は、一つでも排除しておきたい巨人は、不正な金銭取引に関わっていた高木京介から足切りを行ったのではないだろうか。
高木がもし一軍に復帰したとしても、その名前から連想されることは明白。例え良い投手だとしても、マウンドに上がれば嫌でも悪いイメージが浮上してしまうことだろう。
再契約の可能性?
さて、自由契約となった高木京介だが、実は巨人が再び契約を結ぶ可能性もあるようだ。
高木京介は11月から始める秋季キャンプのメンバーにも選ばれている。それにも関わらず自由契約というのは、確かに辻褄が合わない。
ではなぜ、わざわざキャンプ直前のこの時期に、大々的に自由契約となった旨を公表したのか。
その理由として、育成契約選手は1年毎に再契約を結ぶことで、自由契約となったタイミングで他球団からオファーがあった場合にはその球団に移籍する権利を得るためである。
つまり、育成選手としていつまでも飼い殺さない為の配慮なのだ。
巨人・斎藤コーチは「京介はキャリアもある“リリーフエース”やから。左の中継ぎもおらん。1年間、休んでいたわけやし、京介には来年期待しとる」とコメントしており、このことからも再契約となる可能性は高そうだ。
[ad#ad]巨人・高木京介の年俸2017
失格処分を受ける前、2015年の年俸は2070万円あった高木京介だが、育成契約だった2017年は240万円に激減。
240万円は育成選手の最低年俸であり、一軍選手時代に比べて1/10程にまで下がった。
しかし、失格処分を受けていた2016年にも2800万円もの年俸を貰っていたようだ。これは復帰を見越したトレーニング費用や、2015年年俸の税金分だろうか。
まとめ
いかがだっただろうか。
プロ野球をあまり知らないという人でも、金銭の不正取引を自白した選手として名前を知っている人は多いかもしれない。
失格処分から、育成契約として再スタートを切った高木京介。しかし、結果的には自由契約となってしまった。
秋季キャンプにも参加し、来期の一軍構想にも入っていることから再契約の可能性は高いが、実際に再契約が公表されたわけではないので、まだ今後の動向は不明である。
左のリリーバーとして球団も期待している。もし一軍で起用すれば世間の批判は免れないが、それも覚悟の上。
「7回の男」として、巨人の戦力として期待される。