今回は、田嶋大樹(JR東日本)のドラフト予想や出身を紹介するとともに、指名を噂されている球団も紹介していこう。
社会人NO.1左腕投手であり、ドラフト会議2017の目玉の選手といえば、田嶋大樹だろう。
社会人野球の名門であるJR東日本で1年目からエース級の活躍をしており、その実力は折り紙つき。
今年入社3年目を迎える本格派左腕社会人選手であれば、即戦力としても期待できる。キャンプの状態次第では、開幕から一軍という可能性も秘めている。
今回は、そんな社会人ドラフトの目玉、田嶋大樹にスポットを当て、詳しく紹介すると同時にスカウトの評価もみていこう。
JR東日本-田嶋大樹の経歴・プロフィール
- 身長:182cm
- 体重:75キロ
- 投打:左投げ左打ち
- ポジション:投手
- 出身:栃木県宇都宮市
- 出身中学:陽西中
- 出身高校:佐野日大
- 出身シニア:鹿沼ボーイズ
小3から軟式野球を始める。陽西中時代は硬式・鹿沼ボーイズに所属。 3年夏には日本代表に選ばれ、AA世界選手権で銅メダルを獲得した。
高校は栃木の強豪・佐野日大に進学。1年秋からベンチ入りを果たし、翌年の2年春からはエースとしてチームを牽引した。
2年秋に7試合55回52K5失点という好投を見せ、一躍プロの注目を浴びる。センバツ出場経験もあり、3年夏予選は決勝で左脇腹を痛め、作新に6回途中2失点、1対7で逆転負けを喫したが、その実力はプロのスカウトにも認められていた。
高校生としてドラフト上位候補にも上げられていたが、体力不足を理由にプロ志望はせず社会人野球に挑戦。
JR東日本では1年目から公式戦に登板し、年間14試合(先発8)に登板し、47安打22四死球56K、防3.72を記録。
社会人代表としてBFAアジア選手権にも出場しており、パキスタン戦で5回7奪三振でノーヒット投球を披露。
二大大会通算成績は4試合登板で3勝1敗、32.2イニングを投げて防御率1.38。
肘を柔らかく使った腕の振りから繰り出される最速152キロのストレート。縦横のスライダー、カーブ、フォークと多彩な変化球も操る。
ややインステップであり、スリークォーター気味のフォームと柔らかい腕の振りを生かした投球は、特に左打者は背中からボールが来るような感覚にも感じることだろう。
高校時代には左わき腹を痛めた経歴もあるが、肩関節は非常に柔らかく、故障が無いという点も、プロのスカウトには魅力的だ。
コントロールにややバラつきはあるが、適度に荒れた球を打者は絞りづらく、むしろ捉えづらいことだろう。
やはり社会人左腕No.1の呼び声高いだけあって、プロのスカウトからも注目が集まっている。
それでは、次にプロスカウト達の評価をみていこう。
JR東日本-田嶋大樹のスカウト評価
各チームのスカウトとも、ドラフト1位レベルの評価を下している。
やはり即戦力で使える左腕投手とあらば、どの球団であっても欲しいところ。1年目からローテーション入りの可能性も充分にあるだろう。
巨人
岡崎スカウト部長は「左(投手)だし、いい真っすぐを持っている。もっと良くなってくるだろう」と評価。
山下スカウト部長は 「ややサイドから腕が遅れて出てきて最速146キロ。スライダーもいいということで、高校生としては打ちにくい投手です。現時点ではどの球団でも上位候補。外れ1位などで指名されてもおかしくないでしょう」 と高校時代から評価は高く、社会人となった今でも「上位候補には間違いない」とコメントしている。
阪神
平塚スカウトは「制球がよくなった。力感はないのに力がある」と投球の魅力を語った。
葛西スカウトは「柔らかさと強さを兼ね備えている。キレで勝負するタイプ。いいストレートを投げる」と、ポテンシャルの高さを評価した。
[ad#ad]横浜DeNA
吉田孝司スカウト部長は「最初はバランスが悪かったが、四回からは腕が振れて、ウチのスピードガンでも146キロで、いい球がきていた。今、ウチはローテーション投手に左が多いといわれているが、ことしもいい投手なら左も右も関係なく、取っていきたいし、田嶋はその上位候補だ。まだまだこれから上がってくる」と、ポテンシャルの高さを改めて評価した。
中日
中田スカウト部長は「打者は球を絞り切れないだろう。バランスにリズム全てが良かった。文句なし」と絶賛。
松永幸男編成部部長は「140キロ後半が出る左腕はなかなかいない。故障なく来ていることもいい」と、直球の良さ、そして怪我の少ない点も評価している。
ヤクルト
小川淳司SDは「あんな良い投球を初めて見た。これを続けてくれれば1位候補になる。中1日でこれだけ投げられる丈夫さと球の力がある。(ドラフトの)上位候補」と、上位候補であることを明言している。
広島
苑田聡彦スカウト統括部長は「カットボールは右打者は本当に打ちづらいだろう。直球と同じ軌道でぐっと入ってくる」とボールの良さを評価。
楽天
長島スカウト部長は「即戦力。先発、リリーフどちらでも使える。ポテンシャルの高い上位候補」と、やはり即戦力で起用できる点を評価した。
ロッテ
林信平球団本部長は「ピンチでも落ち着いているし、自信を持って投げている。スタミナも十分」と絶賛。
永野チーフスカウトも「田嶋は、都市対抗の2次予選で一番大事な所というのがわかって投げているのが伝わってくる。左投手で球の力があるし、もちろん上位候補」と評価している。
日本ハム
大渕隆スカウト部長は「今年の候補の中では図抜けている。参りましたという感じですね」と手放しで褒め称えた。
西武
鈴木葉留彦球団本部長は「ドラフト1位でいかないと取れないのは間違いない。(先発ローテに)ちょっと手を加えれば十分入れる」と、既に一軍での先発ローテーションに加えるプランがあるようだ。
やはり柔らかくしなやかな腕の振りと、即戦力として期待できる部分、そして先発、リリーフのどちらでも起用できる点を高く評価されているようだ。
噂では巨人が1位で指名するという情報もあるが、横浜DeNAが1位で狙っているという情報もある。
清宮や安田が争奪戦になる可能性もあり、阪神が清宮の1位指名を明言していることからも、田嶋を1位指名で狙いにいく球団もありそうだ。
順位予想としては恐らく、1位指名されることだろう。即戦力候補として期待でき、先発、リリーフどちらでも使える器用さはやはり魅力的である。
まとめ
いかがだっただろうか。
社会人No.1投手とも呼ばれる田嶋大樹。佐野日大高校時代から評価は高かったが、社会人野球を経験したことで投球の幅が広がり、1球1球の質も上がったように感じる。
今年のドラフトでは高卒選手に期待が高まっているが、球団によっては即戦力ですぐさまチームの柱となるような存在が欲しいチームもあることだろう。
間もなくに迫ったドラフト会議2017.田嶋大樹の進路に注目である。