今回は、野球用守備手袋について、ジュニアから高校野球までのオススメを紹介するとともに、着ける必要性についても説明したいと思う。
キャッチボールなどで捕球した際、手が痛くなる人もいるだろう。
特に硬式球の場合、ボールそのものが石のように硬いということもあり、手に伝わる衝撃というのは見た目以上に大きい。
冬場であれば、痛みも大きいことに加え、衝撃により裂傷を負う可能性もある。
そこでオススメしたいのが「守備用手袋」である。
まずはさっそく、守備用袋の必要性についてから説明していこう。
守備用手袋の必要性について
守備用手袋の効果
まず、守備用手袋とは文字通り「守備の際に着用する手袋」のことである。
一見すると、バッティング時に着用する手袋とよく似ているが別物であり、バッティング用の手袋とは違い、捕球する部分にクッションが付いており、捕球時の衝撃を和らげる効果がある。
それに加え、素手でグローブを着けた場合、汗などの影響でグローブ内で指が滑ってしまうということが多々あるが、守備用手袋には滑り止めとしての役割もあるため、フィット感を維持できるという効果もある。
また、守備用手袋は洗濯できるものが殆どのため、素手でグローブを着ける際に付着する汗を防止し、グローブ自体の劣化や臭いを防ぐことが可能になる。
軟式用やジュニアでも必要?
硬式ボールであれば、やはり硬さや重さの影響もあり、その衝撃を防ぐ効果が大きいが、ゴム製素材の軟式球の場合でも守備用手袋は必要なのか?
私個人の考えでいえば、「将来的に硬式野球をやるのであれば着けるべき」だと思っている。
確かに、軟式球の場合には捕球時の衝撃は少ないので、硬式球と比べれば必要性は少ない。
しかし、例えば中学軟式から高校で硬式野球に移行した場合、硬式で初めて守備手袋を着用するのと、中学時代から守備用手袋を着用しているのとでは、感覚の変化に適応しやすいだろう。
また、軟式といえどキャッチャーやファーストは捕球の機会も多く、何度も捕球を繰り返しているうちに指が腫れ上がったり、血行障害に陥る可能性もあるので、キャッチャーやファーストは着用をおすすめしたい。
それに、先述した通りではあるが、「汗などの影響でグローブ内で指が滑ってしまう」ことや、「グローブの劣化」という現象も改善できる。
そういった部分を考慮すれば、着用しておいて損は無いだろう。
素手の感覚を失ってしまう?
「素手の感覚を失ってしまうため、内野手(特にセカンド、ショート、サード)は着用すべきでは無い」という意見もあるが、その点については正直、選手個人の好みとしか言えない。
しかし、そもそもグローブを着けている時点で素手では無いし、「守備手袋を着けているからエラーをした」という根拠はどこにも無い。
逆にいえば、「守備用手袋を着けていなかったからエラーした」ということが発生してもおかしくない。
素手と守備手袋着用、どちらにもメリット、デメリットは有り得るだろう。
おすすめの守備用手袋~ジュニア用~
さて、守備用手袋の必要性を解説したところで、オススメの守備用手袋を紹介していこう。
まずはジュニアや少年軟式におすすめしたい守備用手袋を紹介する。
久保田スラッガー
まずオススメしたいのは、久保田スラッガー社製の守備用手袋。プロ野球界でも守備に定評のある選手が同社のグラブを使っていることで有名なメーカーが製造している守備用手袋である。
背面が全体的にメッシュ構造になっている為、通気性が高く蒸れる心配がない。
人差し指と中指の付け根部分にクッション材が入っており、衝撃も充分に緩和できる。
ミズノ
もうひとつおすすめしたいのが、ミズノ社製の守備用手袋。国内でも使用している選手がかなり多いメーカーである。
そのミズノ社製の中でも人気のあるシリーズ”グローバルエリート”の守備用手袋。
カラーリングが独特で、その色合いはまさしく侍ジャパンのカラーをイメージしていることが分かる。
また、このシリーズは白と黒それぞれの単色カラーもあり、ルールに厳しい地区の少年でも使いやすい。
こちらはクッション材が人差し指、中指の付け根部分に加え、薬指の付け根部分までカバーされているので、より広い範囲の衝撃を吸収してくれるだろう。
おすすめの守備用手袋~高校野球用~
高校野球の場合には、カラフルなカラーリングの使用は禁止されており、基本的に白一色または黒一色のみに限られている。
その点も踏まえて、オススメしたい守備用手袋を紹介しよう。
ミズノ
こちらは一見すると普通の守備用手袋と変わらないが、ベルト部分が手首まで覆うようなデザインになっている。
このベルトによって手首を固定することにより、捕球時の手首のブレを軽減させ、安定感が生まれる。
また、ベルトが二つ付いており、これにより手首の動きは妨げることなく、捕球時には手首を固定させる、という動きを可能にしているようだ。
白か黒の一色しか使えず、カラーリングを楽しめないという人も、デザインで差をつけることができる。
もちろんデザインだけでなく機能面でも実用性が高いので、オススメだ。
アシックス
こちらは有名なメーカーであるアシックス社製の守備用手袋。プロでは大谷翔平をはじめ、様々な一流プレーヤーが使用するメーカーだ。
こちらの守備用手袋は薬指、小指、薬指部分に補強が施されており、いわゆる”小指二本入れスタイル”の人の着用にも適したものになっている。
カラーリングも高校野球用に適したもの、そしてカラフルなレッドとネイビーもあるので、練習用、試合用で使い分けても良いかもしれない。
キャッチャー用守備手袋
こちらはミズノ社が販売している、キャッチャー用の守備手袋。
普通の守備手袋と違い、キャッチャーに適した構造になっている。
人差し指から中指にかけてクッション材がある他に、親指の付け根部分にもクッションが施されているので、キャッチャー特有の衝撃を緩和することができる。
また、捕球を重ねていくことにより生じる人差し指と親指の腫れにも考慮した伸縮材を使用していたり、キャッチャーミットを握りこむ動きに適したカッティングを施しているなど、まさしくキャッチャー専用の守備手袋といえる。
普通の守備手袋ではなかなか衝撃を吸収できていなかったという人も、このキャッチャー専用の守備手袋であれば安心ではないだろうか。
まとめ
いかがだっただろうか。
「キャッチボールをしたときに指が痛くなる」という人や、「汗でグローブが滑る」という人には特にオススメしたいのが守備用手袋である。
特に冬場や春先には、身体が温まりにくいということもあり、捕球時の衝撃は大きいので、その痛みを軽減させる為にも、ひとつは持っておいても損はないだろう。
最近はキャッチャー用の守備手袋もあるので、捕球機会の多いキャッチャーやファーストも、怪我のリスクを減らせるのでおすすめだ。