今回は、甲子園のアルプス席(スタンド)の意味や由来についてお伝えしていきたいと思う。

甲子園といえば、プロ野球はもちろん、春や夏の高校野球の全国大会でも使用される野球場であり、1924年に完成して以来、改修を繰り返しながら、現在でも大勢の観客が押し寄せるほど人気のある球場である。

人工芝が主流となっているなか、見事に手入れの行き届いた天然芝や、試行錯誤の末にたどり着いた黒土を使用しており、プレーする選手からも人気が高い。

 

そんな甲子園では、観客席を独特な言い回しで表現するのをご存知だろうか。

その名も通称「アルプススタンド」。

この座席は、内外野を広く見渡せる場所に位置しており、甲子園で観戦するファンからも人気が高い。

しかし、他の球場では普通に「スタンド」と呼ばれるこの座席、なぜ甲子園でのみ、「アルプススタンド」という名称がついているのだろうか。

今回は、甲子園のアルプス席(スタンド)の意味や由来を紹介していこうと思う。

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甲子園のアルプス席(スタンド)の意味や由来

アルプススタンドは、下図にあるクリーム色の部分に位置する座席である。

しかし、一見するとどこにも”アルプス”と呼ばれる要素は見当たらない。

アルプス山脈のように座席が白く塗られているわけでもなく、もちろんアルプス山脈が見える席でもない。

それでは、なぜ「アルプス」と呼ばれるようになったのか。

その由来は、1929年(昭和4年)にまで遡る。

完成当初、アルプススタンドと呼ばれている部分は僅か20段しか無い木造の座席だった。

しかし、この座席は1929年に改修され、僅か20段の木造だった座席はコンクリード製の50段、高さにして14.3mになるほどの座席となったのである。

改修されたその年の夏、スタンドは高校野球を観戦する白いシャツを着た学生達で埋め尽くされた。

これを見た漫画家の岡本一平(岡本太郎の父)が朝日新聞に漫画とともに一文を寄せた。

「ソノスタンドハマタ素敵ニ高ク見エル、アルプススタンドダ、上ノ方ニハ万年雪ガアリサウダ」。

この寄せられた一文から、朝日新聞では甲子園のスタンドをアルプススタンドと表現するようになり、序所に定着し、ファンの間でもアルプススタンドと呼ばれるようになったのである。

 

ちなみに、アルプススタンド完成から7年後の1936年、外野席も拡張工事が行われ、その際にその座席を「ヒマラヤスタンド」朝日新聞が愛称を名づけたが、こちらは全く定着せず、現在でも「外野席」とそのまま呼ばれている。

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まとめ

いかがだっただろうか。

歴史のある甲子園球場のアルプススタンド。その眺めは内野席とも外野席とも違った眺めであり、試合全貌を見渡せることができる。

もし現地で観戦する機会があれば、このアルプススタンドをチョイスしてみるのも良いのではないだろうか。

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